センター長あいさつ

このたび、浦山センター長(東北大学病院看護部長 令和7年3月31日まで)の退職に伴い、令和7年4月よりセンター長を拝命致しました東北大学病院看護部長の佐々木百合花です。
2009年文部科学省GP「看護キャリアプロモート支援システム開発」の5年間の事業を経て、2013年東北大学ケアサイエンス共創センター(TUCSCO タクスコ)を立ち上げ、「知と技を結集し次世代型ケアの創造」を目標として活動してまいりました。
新たな時代の看護の臨床研究の発展と看護の質向上を目指し、特にデータサイエンスを軸とした革新的な取り組みを推進してまいります。「ワクワク」をキーワードに、保健学専攻と病院看護部の共創による新しい価値の創出に挑戦いたします。
現在、医療界はDXの波に大きく変革しています。電子カルテデータの活用、生成AIによる医療支援など、テクノロジーの進化は目覚ましいものがあります。こうした変化は、看護実践にも大きな影響を与えています。患者さんの状態をより精緻に把握し、エビデンスに基づいた看護ケアを提供するためには、データサイエンスの知見が不可欠となっています。
一方で、私たちは技術偏重に陥ることなく、常に患者さん中心の視点を大切にします。生成AIなどの新技術は、看護師の業務効率化や意思決定支援に活用しつつも、看護の本質を強化するツールとして活用していきたいと考えます。
保健学専攻と病院看護部の共創により、研究と臨床をシームレスにつなぎ、エビデンスの創出から実践への応用、そして新たな研究課題の発見というトランスレーショナル・リサーチ・サイクル(Translational Research Cycle)を生み出します。この取り組みは、東北大学の強みである学際的研究の伝統を活かしたものです。
未来の医療を見据え、看護の可能性を広げるTUCSCOの挑戦に、皆様のご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。共に「ワクワク」する未来を創造してまいりましょう。

東北大学ケアサイエンス共創センター
センター長
佐々木百合花
東北大学病院 看護部長